氣になる話
人のからだには、気が滞りやすいポイントと、それが原因で出やすい症状が多くあります。ここでは代表的なものを不定期のシリーズでご紹介、あかりならではの対処法も解説します。
氣になる話
気が滞りやすいポイントとは?
人のからだには、気が滞りやすいポイントと、それが原因で出やすい症状が多くあります。ここでは代表的なものを不定期のシリーズでご紹介、あかりならではの対処法も解説します。
①あたま《背面》
頭脳労働をしている人、悩みごとの多い人などはここが硬くなり滞ります。頭痛、眼の疲れ、髪が薄くなる・ぱさつく等の弱り、めまい、耳鳴りなどがおきやすくなります。また「あの人は頭が硬い」というように、考え方も硬くなりがちになります。
あかりでの対処法
マッサージが有効ですが、頭はからだの最上部にあり、頭が滞っている人は「頭に血(気)がのぼっている」状態が多いため、頭だけをマッサージすると流れ出した気がさらに上にのぼろうとして行き場がなくなり、かえって具合が悪くなることがあります。全身で調整するのがおすすめです。
②首のつけ根《背面》
長時間のPC作業や勉強などで「下向き目線の姿勢」が固定しがちな人は、ここが硬くなり滞ります。肩こり首こりはもちろん、自律神経にも影響が大きい箇所なので、めまいや吐き気などもおきやすくなります。また呼吸器系のツボが集まる箇所でもあるので、息苦しくなったり、風邪をひきやすくなったりもします。
あかりでの対処法
首は細いラインにたくさんの神経や血管が集まる繊細な箇所なので、ぐいぐい押したりバキバキ音をさせるのはよくありません。温めて首全体をゆるめ動きやすくしてから、ゆっくりほぐして滞りをとっていくのがおすすめです。
③肩甲間部《背面》
ストレスや緊張が続くと固まってくるのがここ。肺の真裏にあたるので、息が深く吸えなくなり、さらにストレスと緊張が高まるという悪循環に入ってしまいます。こうなると睡眠も浅くなりがち。咳が続くときもここが固まります。また「肩こり」がつらい人は、ここが凝っている場合も多くなります。
あかりでの対処法
肩甲間部だけでなく、肩甲骨全体~上腕にかけてまで、広範囲に同時に温灸をかけると、効果的にゆるみます。ご自分では手が届きにくい部分なので、肩を上げ下げしたり、胸を開いたり閉じたりして「動かしてゆるめる」セルフケアをお伝えしています。
④腰《背面》
からだの「要」が腰。上半身と下半身の境目で、細くなっているため負荷がかかりやすく痛めやすいですが、ここが痛むと上下の気の流れが阻害されあらゆる不調のもとに。またからだのエンジン臓器「腎臓」があるので、ここが滞ると疲れて気力がなくなり、冷え・生理痛・生理不順・不妊が起こりやすくなります。
あかりでの対処法
施術の最初に温灸をかけ始めるのが腰。ここの気が動いてくると、気が全身に広がり始めますので、脈を診ながら広がりが弱い箇所を重点的に施術していきます。セルフケアとしても、腰をゆるめたり温めたりするケアは、ほとんどの方にお勧めしています。
⑤お尻《背面》
気づきにくいのですが、じつは冷えている人がとても多いのがお尻。ここが冷えているということは、骨盤内臓器の血流が悪いということ。女性はとくに、冷え・生理不順・生理痛・不妊が起こりやすくなります。腸への影響も大きいので、便秘や下痢を繰り返したり、お腹にガスが溜まって苦しくなりがちです。
あかりでの対処法
女性同士ですので、お尻も布をかけた上からじっくり温灸をかけます。お尻を温めると「お腹が動き出した」という方も多く、ゴロゴロ音がする場合も。脂肪のせいで熱が入りにくいため、温灸の後にはホットパックを乗せて熱をよく浸透させます。
⑥足首《背面》
気は「細いところ」で滞ります。からだの最下部にあってもっとも細い箇所が足首。なのに足首まわりにはたくさんの重要なツボ、とくに婦人科系のツボが集中しています。冷え・生理不順・生理痛がある方は、ほぼ足首が冷えたり固くなっています。ネンザを繰り返している方は、臓器へのダメージも大きくなります。
あかりでの対処法
滞りが強い方は、はじめに足首にホットパックを乗せて少し気を動かしてから温灸をします。婦人科系の不調がある方には、ツボにポイントで熱をいれていきます。不調が大きい方には、ツボをお伝えしてお灸のセルフケアをお勧めすることもあります。
⑦腕の内側《前面》
腕の内側は日常生活で動かすことが少ないため、気が滞りやすくなります。肘から下にはとくに重要なツボが多く、カゼや咳などの呼吸器系や、不眠やストレスといった精神系の症状があるとここが固くなります。パソコンを打ちっぱなしでいると、ここが固くなって腱鞘炎になりやすくなります。
あかりでの対処法
じっくり温灸をかけて温めてから、内から外に、気の流れを開くようにマッサージもしていきます。急に呼吸がラクになったり、すとんと眠りに落ちる方も多いです。滞りが強い場合は、手のひらや指先もゆるめていきます。
⑧お腹《前面》
お腹が冷えていると、腸や婦人科系臓器の働きが弱まります。冷え・生理不順・生理痛・不妊、便秘や下痢がある方は、お腹の気があまり動いていません。また冷えはなくても、お腹に力が入らなかったり、おへその下がぽこんと凹んでいたり、お腹が固くなっている方も、気が巡っていない状態です。
あかりでの対処法
お腹の皮膚は薄く熱さを感じやすいため、まず背面から骨盤内のツボによく熱を入れてからお腹に温灸をします。おへその上部、胃の周辺は温めすぎると気分が悪くなるので軽く気を流し、肋骨まわりを広げるようにじっくり温灸します。